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「僕が ーー来た!」


ヒロアカ27巻発売おめでとうございまーす!!!


こんばんは。

長々と続いた超自己満感想も今日で最後。

全力感想って楽しいけどなかなか体力使うんだよな…


さて、残っている項目はあとひとつ。

見ている人もどうせいないんだ、好きにやろうぜ。


⑦ アニメ・映画等への所感

 誇張なしで、何度でも観たくなるアニメ。素晴らしい。

 制作は『鋼の錬金術師』のアニメを手掛けたボンズです。ハガレンといい、ヒロアカといい、背中や手で語るのが巧い。この2作品が同じ制作会社で作られていると知った時、思わず唸りましたもん。あの会社はそういう作品がハマるんだろうな。

 個人的には、戦闘シーンも多いのに作画が酷く崩れることもなく、むしろ研ぎ澄まされていっているような気さえする気迫迸るシーンの連続で、話毎のテンポも良く中弛みしないという、どこを取っても褒めどころしか見当たらないアニメでしたね。そういえば、小ネタなんですが、最初の頃の次回予告で毎回「プルスウルトラ!」って言うのが好きで、今回の連載でも使ってました。

 しみじみと、アニメから観てよかったなぁと思いますね。森戸は原作から入るとアニメ観れなくなることが多いので。これは本当に僥倖でした。まぁ出久のモノローグの声だけは未だに慣れないんですけど(超絶ピンポイント)……いやホント日常の声とモノローグの声めっちゃ違うんだって。

 でも、そうしてアニメから入ったこともあって、1話の印象とかはモロでアニメのものなんですよね。

1話の最後で、オールマイトから「君はヒーローになれる」って出久が言ってもらえた時、わたし、泣きそうになっちゃったんです。「こんなに嬉しいことはない」って。最序盤にも関わらず、主人公への共感を呼び覚ます力がすごくて。グワっと、痛いくらいに引きこまれていくのを否応なく自覚させられたのがこのシーンで、もう初っ端からクライマックスだった。

 あの時の出久の心情を思うと、胸が張り裂けそう。たぶん、出久は誰かに「君はヒーローになれるよ」って言ってもらいたかっただけだったんだと思うんですよ。幼少期、母に「僕もヒーローになれるよね?」と訊ね「ごめんなさい」と謝られたその時に、嘘でもいいから肯定が欲しかったはずなんだ…

 でも、もしあの時、出久の母が彼に「ヒーローになれる」と言っていたら。

 爆豪勝己が幼馴染でなかったら。

 緑谷出久はヒーローにはなれなかったろうと、思わざるを得ない。絶望と諦念、執着を持って育った緑谷出久だけが、心の奥底では叶わない夢と諦めていた、夢見がちな自分の死刑宣告を待つだけだった緑谷出久だけが、オールマイトと出会うことでヒーローになれたのだと思うんです。

 オールマイトが眩いほどの大きな光なら、緑谷出久は弱く小さいけれど目を離せない鮮烈な光。オールマイトの光は弱っている人には眩しすぎて闇を深めてしまったのかもしれない……なんて思ったり。でも、その光が誰かの勇気と希望になっていつの日か「救い」になる。きっと、それがヒーローなんでしょうね。

 ちなみにアニメは、OP・EDがどれも素敵で、1期から順に見返していると思い入れが深まります。曲単体で特に好きなのは、2期OPの米津玄師さん『ピースサイン』と、4期前半EDのさユりさん『航海の唄』です。でも繰り返し聴いているうちに、Brian the Sun 『HEROS』(1期ED)や、BLUE ENCOUNT『ポラリス』(4期前半ED)なんかもどんどん好きになっていくし、4期後半EDの緑黄色社会『Shout Baby』は、もう、本来ならね、歌詞とかちゃんと聞いて考えていくとね、これを王道青春激アツ少年漫画を原作としたアニメのエンディング曲にする!?みたいな選曲なんですけど、ホント、考えた人は天才かと。特に最後の「憧れなど消えない〜 変わりたい」の部分とか思い出すだけで泣けてくるんですけど???

 情緒が不安定なので、下でちょっと好きな歌詞を語ります。


● ピースサイン/米津玄師

♪ 不甲斐なくて泣いた日の夜に ただ強くなりたいと願っていた

 映像の当てはめもセンスがあって悶える。ここ、ここに、敗北を知った爆豪勝己を持ってくる……! ピースサインのこの歌詞の部分のかっちゃんは紛うことなきイケメン。森戸はここで初めてその設定を認識しました。


♪ ただ一瞬 この瞬間 息ができるなら どうでもいいと思えた その心を

 ここの歌詞も好きですねぇ。2期の体育祭メイン時のOPで、この歌詞で轟くん。ドンピシャとかそういうレベルではないので米津さん敢えて入れてますよね……もはやしんどくない???

 しかし改めて思うと準備運動しているだけで絵になるとかイケメン設定すごい。でも、わたし、こういう何気ない日常みたいなの好きなんですよ…彼らが「ヒーロー」になる準備をしているところを見せてもらっているというか、静かに、穏やかに、力を研いでいる様子が窺えるようで。


♪ もう一度 遠くへ行け 遠くへ行けと 僕の中で誰かが歌う

 好きです。この後に続く「いつだって目を腫らした君が二度と悲しまないように笑える〜」の部分は今聴くとエリちゃんのエピソードが自然と浮かびますね。

♪ 「守りたい」だなんて言えるほど 君が弱くないの分かっていた

  それ以上に僕は弱くてさ 君が大事だったんだ

2番なのでアニメ関係ないんですが、ピースサインで一番好きなところ。


● ポラリス/BLUE ENCOUNT

♪ 生きると決めたんだよ

 ここ! ここ好き! ぶかぶかのヒーローコスチュームに身を包んだオールマイトが走るその姿に、彼はどんな姿でも、どこまでも「ヒーロー」なんだと。そこに垣間見える彼の覚悟に、初見のときは息が止まるかと思いました。

♪ 誰かの懸けた命に 今、生かされながら戦っている

♪ 負けることはもう怖くない 勝ちを諦めるのが嫌なんだ

 ピースサインに引き続き、2番なので映像はないんですけど、何度聴いても「かっちゃんじゃん…」としか思えなくて。ベストジーニスト……


●スターマーカー/KANA-BOON

♪ 醒めない夢の途中で君が手挙げたなら ずっとその手掴んで離しはしないぜ

 ここは何でだか、ずっと耳郎さんと上鳴くんで脳内再生されています。本当に何でなんだろう。似合うから?

 スターマーカーは全体的にポップで可愛らしい印象なのに、歌詞が意外と「日の当たらないところ」に目を向けていて、なんというか、優しい……

Shout Baby/緑黄色社会【公開後追加】

♪ 毎日の不安をかき消すほど 胸を焦がす憧れなど消えない

 もう……映像が素晴らしくて……最初は幼少期の幼馴染ふたりを左右に(かっちゃんはこちらに背を向けている)中央はマッスルポーズを決めるオールマイトの背中で背景は青空なんだけど、ぱ、ぱ、と変わっていくごとに幼馴染が成長して背景もだんだんと夕暮れに差し掛かっていく様子が「幼馴染がその見た目だったときのオールマイト」の隆盛とリンクしていてすでに素晴らしいのだけど、一番はやっぱり最後だ。

 このシーンの最後は、私闘のときのふたりが同じ方向を向き、中央でトゥルーフォームのオールマイトがひっそりと夜明けを見つめる……世代交代と、たとえ最盛期でなくなったとしても「憧れ」であり続ける姿に涙腺が崩壊するのはもう仕方ないんだ……


 本当はもっともっと語りたいんですけど、タイムアタック記事作成をしているので、とりあえずここまで。

 さて、次は映画です(まだあるんかい)。

 森戸はアニメ4期の後すぐに映画を見たもんなので数巻分、情報に隙があったんですよ。でもだいたい大丈夫だろうと。実際おおまか大丈夫ではあったんですが、デクとかっちゃんの距離感がだいぶ違くて混乱しました。混乱しながら感動しました! デクがちゃんとストッパーになれてる! 日常会話ができてる! みたいな。我ながら情緒が忙しい。

 個人的には、映画はアニメ4期はインターン編で1ーA成分が不足していたので大変満足度が高かったです。まぁ最後の強引さにはなかなか唸りましたが……オールマイトや、それでいいんかーいって。

 良かったなと思ったのは、なんと言っても生徒たちの優しさ(強さ)を再確認できたことですね。どういうことかと言うと、ヴィランから障子くんが「その見た目じゃ相当いじめられたクチだろう」みたいなことを言われていたのを聞いて、反射的に、たぶん本当に嫌な目にも遭ってきただろうなと思ったんです。だからこそ、その思いを復讐や怨嗟にするのではなく、それでもなおヒーローを目指すことにした障子くんが誇らしいし、傷ついたことのある人だから弱さに寄り添えるのだろうと、切島くんに感じたことと同じように敬意を持ちました。

 そろそろDVD・Blu-rayの発売日も近づいてきたので、それも楽しみですね。


 はい。

 長々、長々と、なりましたが、それも本当にこれで最後です。

 今回の記事のためかなり読み返しましたが……そうして思ったのは、これは恐ろしい物語だな、ということでした。

 そう、恐ろしい。後から読み返すとダブルミーニング的なシーンが山ほどあって一体いつからそうすることが決まっていたのかと戦慄します。繰り返しになりますがヒロアカは、空恐ろしいほどに統制された物語ですよ。無駄なエピソードというものが一切なく、すべてがどこかひとつの終着点目指して収束するように用意されているんです。ともすればロジカルすぎて冷えきってしまうようなところを途轍もない熱量を吹き込むことで生み出されている。そういう舵取りが巧みで、読者は熱に浮かされ気づかぬうちにロジックを埋め込まれていく。……本当に、本当に見事としか言いようがないです。

 このような素晴らしい物語にまたひとつ出会えたことに、感謝を。

 では、また次回、感想かゲームでお会いしましょう!


【追記】

 27巻、表紙が一番心に来る。苦しい。


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