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「君はヒーローになれる」


はい! ということで今日も頑張っていきましょー。

目次は以下の通りでっす。


④ 好きなキャラクター 2/2

⑤ 好きな場面

⑥ メタ的関係性(役割)及び物語上の関係性の変遷

  >緑谷出久とオールマイト

  >緑谷出久と爆豪勝己

  >爆豪勝己と轟焦凍

  >エンデヴァーを添えて*考察、あるいは妄言

⑦ アニメ・映画等への所感


では、どうぞ。


④ 好きなキャラクター 2/2


「一芸だけじゃヒーローは務まらん」

◯相澤消太(イレイザーヘッド)

…正直、前評判では何故このモサモサした人がこんなにも人気があるのか分からなかったんだけど、もう、本当に申し訳ない。相澤先生、マジでカッケェ。あんなん見たら憧れのヒーローとかイレイザーヘッド一択になっちゃうじゃん……

 心操くんとの関わりを見ていても、彼が今こうしてヒーローとして立つためにいかほどの努力をしてきたのかが窺い知れて泣きそう。強個性だけど正面きっての戦闘には不向きだし、ヴィランになっててもおかしくなかったのに自らの意思でヒーローになると決めたというのがもはや尊敬に値する。絶対苦労してきたでしょう。

 プレゼント・マイクとつるんでるところも好き。マイクめっちゃいい奴だし、ハガレンのヒューズさん感ある(ヒューズさん好き)。ただ、マイクは髪型が斬新すぎてちょっとついていけてない、わたしが。でもあの髪型を押してもめちゃくちゃいい奴だから、これからも相澤先生をよろしくなマイク……

「好きな人と同じになりたいよね」

◯トガヒミコ

…トガちゃん可愛い、可愛いよ。健やかで。連合のみんなとそれなりに仲がいいのも可愛い。トゥワイスを仁くんと呼ぶのも、彼とセットで可愛い。あと結構賢いと思う。仮免試験編でケミィに変身していた時の、あれもあれで彼女の本質のひとつなんだと印象的だった。たぶん普段は「可愛くない」と思うからそう振る舞っていないだけなんじゃないかな。普段の振る舞いは彼女の思う「可愛い」なのかもしれない。トガちゃんが健やかであればいいと思うけど、彼女の健やかで幸いな状態って死人が出るからな…難しいな…

◯ラグドール

…プロヒーロー「ワイルド・ワイルド・プッシーキャッツ」のひとり。珍しく見た目が好き。可愛い。単行本にあった「好きなもの」がワイプシのみんななのが印象的で、みんなのこと大事に思ってるんだな〜可愛い〜と思うのと同時に、すごく意外だったの。他に何もないというか、他には必要ないと考えていそうというか、本編での明るい様子からは窺えないそういう仄暗さを感じる。たぶん、彼女の世界はすごく狭くて、でもそれでいいんだろうなぁ。もしかしたら彼女はかつてワイプシのみんなに救われたのかもしれない。きっと、他のどんな高名なヒーローにチームへ誘われても彼女にとってはみんなじゃなければ意味がないんだ。

「ヒーローが 暇を持て余す世の中にしたいんです」

◯ホークス

…珍しく見た目が好みその2。素直にカッコいい。オールマイト引退後初となったビルボードチャートのNo.2。あの、人を食ったような子生意気な性格(を装っているけど本当は強くて優しい人だというの)も、笑うとちょっと幼くなるのも好き。しかし改めて思うけど…つくづく色気があるキャラクター造形だよねぇ。20巻裏表紙のモデルやってるホークスがカッコよくて裏表紙では1・2を争うくらい好きです。21巻の表紙も捨てがたい。それにしても絵が上手い。

 彼の印象的なシーンに「見返り+翻る羽の合間から覗く瞳」ってのがあって(結構冗談抜きで、見た人の大半が「かっちょええ…」と意識を持っていかれたコマだと思っている)ここは、彼の「怖さ」みたいなものに触れる箇所なんですよね。あの構図だと特に「拒まれている」感がすごくて。彼の拒絶、孤独感がよく表れている。しかもそれを絵だけで表現しきっているから素晴らしい。

 なんか今ジャンプ本誌が不穏な様子でちょっと怖い。でも単行本が待ち遠しい。そわそわしちゃう。わたしの心臓保つかしら、予備とかないんだけど……


「僕のヒーロー」

◯チビっ子たち

…洸太くん、エリちゃん、そして映画2の島乃姉弟。

 いやぁ、おチビさんたちすごい好きなんです。可愛いし賢いし、素直でも素直じゃなくても可愛いしもう可愛い。彼らを見ていると「こうやってヒーローに憧れていくんだな」って

のをリアルタイムで追っかけている気になるというかもはや読者の分身。

 ワイプシのマンダレイの、甥っ子である洸太くんへの想いがすごく良くて。彼女もヒーローであるからには洸太くんがヒーローを否定するのは悲しかったと思うんですよ。でも、洸太くんの周りが見えなくなるほどの悲しみも分かるから、彼女は彼の悲しみを否定しない。洸太くんにとっての「ヒーロー」がいつかきっと現れると強く信じた。ここで言う「ヒーロー」って「救ってくれる人」であって必ずしも職業ヒーローでないと思うんです。命を賭して手を差し伸べることを諦めないでいてくれる人。「僕のヒーロー」のシーンはマジで震えますから。そして読み返す度に思う。マンダレイもきっとそうして誰かに救われてここまで来たんだな…


⑤ 好きな場面

 正直どこも好きだしキャラクターの話とも絡んでいるので単体では語りにくいのですが、考察には不向きな部分、単純に「このシーンかっけぇ!」とか「この話好きだなぁ」を語っていきます。


●1巻「緑谷出久:オリジン」

 すべてはここから始まった。

 ーーそんな謳い文句でもつけたくなるお手本のような初回。受ける印象が巻数を重ねてからとは結構違うけど、その雰囲気さえ、その時その時の「デク」の印象をそっくり映しているようで素晴らしいと思う。1話の独白の多さは出久の孤独さや境遇を示したもので、あの頃の出久にとって対話とは自分への問いかけでしかなかったけど、話を重ね、世界が広がるごとにコミュニケーション不全になる場面は減っていく。


●3−5巻 雄英体育祭

 何気に障害物競走が好きですね。無個性の出久だったからこその機転、思考というか。個性に頼りすぎては盲目になっていかんなと思います。この後、ワン・フォー・オールを使いこなせるようになっても、出久にはそういう「思考し続けること」をやめてないでいてほしい。それが彼の強みになるはずだから。

 トーナメントでの緑谷vs心操戦はもう心が痛くて痛くて…だって心操くんの悔しさはそのまま出久の悔しさだったから…他の誰より彼の叫びの必死さを理解できるのに、それでも今の出久が「わかる」なんて言えるわけがない。爆豪vs麗日戦は、お茶子の全力ファイトが熱いし、それに応じるかっちゃんも圧倒的な強者として立つから素晴らしい。

 そして避けられない緑谷vs轟戦! あれは、かっちゃんヘドロ事件しかり、緑谷出久がどこまでも「ヒーロー」であるというエピソードだと思う。名言も大盤振る舞いですが「君の! 力じゃないか!!」がやっぱり一番。あれは揺さぶられた。あとは轟くんの「あの時あの一瞬は お前を忘れた」が味わい深い。

 いやぁしかしこの記事のために読み返したらエンデヴァー嫌な親父だなぁ!

●6−7巻 ステイン編

「なりてぇもん ちゃんと見ろ!!」

 もうこれ以上言い残すことはありませんね。すべてがこのセリフに詰まってる。


●13−14巻「てめぇの“個性”の話だ」

 かっちゃんの弱さと繊細さが表面に出てくる話で、今まで一方的に虐げられてきたように見えた出久の無神経さというか、視野の狭さが露呈する話でもあるんだよね。かっちゃんはあれで意外に他人のこと見てるからね。見ててあの態度なんだよ。あれ、なお酷くないか? なんであの繊細さであの態度が取れるんだ爆豪勝己……いや繊細さと不遜さは共存できるんだけど! けど君の態度悪すぎだろォ!!!


●16巻「烈怒頼雄斗①・②」

「ただ後悔のねェ生き方 それが俺にとっての漢気よ!」

 切島くん激推しエピソード。表紙もカッコいいぞ!


●18巻 仮免補習

 素晴らしかったですね〜! かっちゃんの「いつまでも見下したままじゃ 自分の弱さに気づけねぇぞ」が好きで。自分の弱さを認めて受け入れてその上で強くなろうとする…うっ、爆豪少年、立派になって……! しかしなぜ君はこんなにも細やかに他者を把握できてその対応しか案が出ないんだ!?(安心安定のかっちゃんクオリティすぎる!)

 しかしケミィ語が独特すぎて、トガちゃんよく入れ替わってバレなかったなと思ったよね。マジとかヤバとかの間に挟まれている言葉が割に堅いぞ…

●20巻 ビルボードチャート

 いやぁ20巻と言えば文化祭も外せないとは思うんですけど、あれは意外とエピソード自体は短い上に後からじわじわ効いてくるタイプの構成なんですよね。

 で、ビルボードなんですが。ホークスの魅せ方が巧すぎる。言ってること全部正論なんだけどそこまで言わんでもってところまで踏み込む…のに完全に「不快」にまではさせないのが巧すぎる。No.2という立場にいきなり出てきて納得させるキャラクターって条件めっちゃムズいのに軽々越えていったからね。

 それと忘れちゃいけないのがエンデヴァーの「俺を 見ていてくれ」ですね!!! 初めてエンデヴァーをカッコいいと思いましたよ! 今まではなんだこの親父鬱陶しいな…ですからね。それをその一瞬だけで塗り替えていく…いや、あれで完全に塗り変わるほど生易しいヘイトじゃなかったんですよ、本来、彼に対する評価って。小さい積み重ねじゃ、ひっくり返しようもないところまで来ていたはずなんです。それをひっくり返すための布石、「お…? エンデヴァー、これ、変わるんじゃない…?」と期待を持たせる契機となったのがこのビルボードチャートJPだったんですね。

●20−21巻 ハイエンド戦

 これはビルボードからの地続きの話。この話のハイライトは見ろやくんでお馴染み「今 俺らのために体張っとる男は誰や!! 見ろや!!」です。いいセリフだ…

 余談ですけど、ヒロアカにおいて「見る/見られる」っていう行為は非常に重要なファクターだと思うんです。読み返すと結構序盤から使われているフレーズで驚く。ここ一番というとき、大切な誰かに恥じない自分であるようにーーあるいは、遠く離れた憧れの背中を、追うように。


●21−23巻 クラス対抗戦

  26巻までで一番好きなのが22巻のかっちゃんの活躍なんですけど、その後のデクとの会話「かっちゃん!」「どけカス!」「進行方向上にいないけど…!!」がすごく好き。テンポがいい。あと芦戸さんの「蜜月〜」も好き。そしてお茶子の献身が光る。

 全然関係ないんですけど、かっちゃんのコスチュームは断然、冬派です。なんか夏のはバランスが好きじゃなくて、ずっと冬コス着ててくれないかなと思うくらい。手先に重心があるのが落ち着かないのかな…口元が隠れてくれていると安心(?)する。


●26巻「空、高く群青」

 オールマイトの独白が胸にくる…どうして青春ってこんなに短いの…

 そんなに急いで大人にならなくってもいいんだよって気持ちと、成長したねっていう喜ばしさがないまぜになって寂しいなぁ…あとエンディング戦のときといい魅せ方が上手い…



 はい、今日はここまで。

 名言が多くて絞る作業が大変でしたけど、楽しいですね。この記事のために読み返していたらなかなか書き上がらないのに、どんどん文章だけ膨れ上がってしまって。

 あともう少しお付き合いくださいませ。

 明日も ぷるすーうるとらー!

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