【ネタバレなし】起動
アトラス×ヴァニラウェアがおくるジュブナイルSF群像劇『十三機兵防衛圏』クリアしました〜!!!!!
ということで、今回はネタバレなしの感想です。
ですが、シナリオ方面はだいたい何を語っても重大かつ致命的になってしまうので、ネタバレ有りは次回、厳重に警告したのち行います。そのため次の記事は未プレイの方はネタバレ回避必至! どうか避けて、できればご自分でプレイしてみてくださいね。
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『十三機兵防衛圏』
過去・未来の時を超えて描かれる十三人の少年少女の群像劇。
彼らは避けられぬ破滅の運命に抗うべく「機兵」と呼ばれるロボットに乗り込み、人類の存亡をかけた最後の戦いに身を投じる。(公式ホームページより)
さらに言えば、これは、十三人の少年少女が崩壊に抗うことを決するまでの追想録であり、絶望の中で未来を諦めない戦記であり、世界の謎を解き明かすSFミステリでもあります。
システムは追想編(シナリオパート・過去)、崩壊編(バトルパート・現在)、究明編(アーカイブ)の三つから成り、プレイヤーはプロローグが終わればこれらを基本的に自由に行き来することが出来ます。
いやぁ面白かったです!
クリア時間は大体44時間ちょっと。ペルソナなんかと比べると半分以下ですが、このくらいのボリュームだと最後まで息が上がらず一気に駆け抜けるように楽しい瞬間だけ味わえてちょうど良いですね。
そして、ここまでバトルパートを楽しめたのは初めてかもしれません。いやグラフィックは結構シンプルというか割り切って作られてるんですけど、かえってそこがいい。機兵からはこんなふうに見えてるのかな…と、コクピットにいるパイロットがそのまま自分に置き換えられるというか。
13人も主人公がいる上、切り替えて操作するにも関わらず、ゲームとリアルがシームレスに繋がる瞬間が確かにあって、そこからはもう必死ですよね。わたしは画面の前にいるけど、同時にひりつくような緊張感と焦燥感の只中にある戦場にもいる。
シナリオで愛着を持たせてからの死線はね、もうね、ダメです。連戦に次ぐ連戦はもはや消耗戦と言っても過言ではないわけで、しかも命を懸けて戦うこのゲームにかかっているのは大切な人たちの生死という…改めてハードだな…
そんなバトルパートですが、実は「勝てなくても途中で難易度を下げない」「ランクや条件の取りこぼしがあって悔しくても一通り終わるまではやり直しをしない」「できるだけ連戦を続ける」という縛りをつけてプレイしていました。
いや、恥ずかしながら普段はそもそも面倒くさがりな上にゴリゴリのシナリオ一辺倒(バトルはフレーバーとして適度な緊張感があればいい。勝てなくて何度も同じ戦いをさせられるのは嫌い)という怒られるくらい超絶ライトなプレイヤーでして、バトルのやり直しなんて好き好んでしたことないんですけど、エリア2中盤くらいからランクS取り損ね始めて「えっ、もう一回…!」って思ったんですよ。
でも厳しい戦いになればなるほど彼らの置かれた状況の過酷さを肌で感じて、振り返っている場合じゃあないな、と。作中時間軸の「現在」である崩壊編は、十三人の主人公がそれぞれの立場から確定していない未来を掴み取るため必死になっている最中なんです。それを最大限尊重したいと、そうすることが彼らとともに在ることだと思ったんですね。
(※クリア後は究明編100%のためランクオールS目指して鋭意努力中ですが、なかなか難しい。感覚的な「リアルタイム」を主人公たちと共有していた時とはやはり熱量が違ってきてしまうので。それでもじわじわ進めてはいます)
この、リアルタイム感やシンクロ性を大切にしたいという感情の発露はつまり、登場人物たちに「誠実でありたい」とプレイヤーに思わせる力があるコンテンツであるということ。これはとってもすごいことで、こういった作品にまた一つ出会えたことは幸いでした。
それからこれを語らずして十三機兵防衛圏は語れまい、ヴァニラウェアの美麗2Dグラフィック!
…とは言え、本当に恥ずかしながらヴァニラウェアさんを認識したのが今作でして…クリア後にインタビューやら感想記事やらを読み漁り、公式サイトの販促動画を見て、事態を把握したのでした。
いや、前向きに考えよう。この作品で知ることができて良かったんだと!
それはさておき。
3Dグラって綺麗だけど処理が間に合ってなかったり、画面酔いしやすかったりと、まだまだこれからも発展していく部分だと思っているんですけど、今のゲームでも基本的にグラフィックは3Dですよね。こう、ぐりぐり3Dで動かなくっても完全2Dなのって言われてみれば見かけないな、と…
だって2Dってほぼアニメーションですもんね。労力どうなってんのって話ですよ。
動きが細やかでそれぞれの個性があるし、個性って言っても変に誇張されたものじゃなく愛嬌があって…画面を見ていて飽きないっていうのはそれだけでもう強い。わたしはウサミこと如月兎美のパネルを押す仕草(口元に片手を当てて上体を少し後ろに下げてもう片手でパネルに指先で触れる)が好きです。逆に唯一気になったのが彼女の歩く動作。どうにも重心が後ろすぎる気がしてならないんですよ。走るのは気にならないからずっと走らせてた…ごめんね…
あとは鷹宮由貴の顎に手を当てて考える仕草が好き! というか由貴ちゃん立ってるだけで絵になりすぎて正門前で思わずスクショ撮ったよ! 今から殴り込みかな!!?
と、まぁ、そんなこんなで個性あふれるキャラグラフィックも然ることながら、実はまず目を奪われるのは、美しい背景グラフィック。
空気感と言えばいいのかな…間違いなくあの背景グラフィックが十三機兵防衛圏の世界観を強固にし、プレイヤーに愛着を抱かせた立役者で、ノスタルジックな日常を「非日常・特別なこと」とつないでくれていた。横スクロール移動でありながら前後の空間にも幅がある不思議な奥行きに「もっと自由に散策がしたい!」という思いが止まりませんでした。
えぇと、この他にネタバレ、ネタバレのない範囲での感想は……あぁ、そうだ、三つのシステムを自分のスピードで行ったり来たり出来るので、シナリオが一本道でも自由度が非常に高く感じられました。
結構「ここからどうしたらいいのー!?」なんて場面もあったんですが、その試行錯誤さえ主人公たちと共有している気持ちがして、あまり苦にならず進められました。十三機兵防衛圏はネタバレを避けるため詰まっても攻略などは一切触れなかったんですけど、ネタバレ受けても基本大丈夫な性質なので、その辺りはあまり気にせず情報探りに行っちゃうんで、実はこれ、最近だと珍しいんですよね…
でも本来ならそういう「試行錯誤」を楽しむのがゲームの醍醐味でもあると思うので、十三機兵防衛圏はそういった意味でも満足できる作品です。
もし、ここまでの記事を読んで興味を持った方、あるいは、興味は湧かなかったけど「ロボット」「タイムトラベル」「歴史」「タイムリープ」「記憶喪失」「人工頭脳(AI)」「パラレルワールド」「ファーストコンタクト」「絡み合う複雑なシナリオ」「アイドル」「ミステリ」「(アトラスお得意の)定められた破滅に抗う少年少女」「少女漫画も真っ青な恋模様」どれか一つでも気になるワードがあった方、十三機兵防衛圏のプレイをおすすめします。
特に、SF好きだとオマージュがたくさん出てくるので楽しいかもしれません。
わたしはSFに造詣が深くないのですが、それでも潔いほど前面に出ているのが分かるので。個人的には主人公の一人である鞍部十郎がLv.30になった時に取得するパイロットスキルが好きですねー!
あ、あと! フルボイス! フルボイスです!!!(おすすめポイント)
気に入りの台詞を繰り返し聞けるの嬉しい!
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ところで。
タイミングよくカプコンカフェコラボを知ったので、クリアした直後に行ってきました。
わーい、人生2回目のコラボカフェだ〜!(1回目はプロメア)
コロナ禍だし、遠出になるし、混んでたらどうしよう…
そもそも突発だから予約もしてないし入れなかったら悲しすぎる…
その時はグッズだけでも買って帰ろうかな…
――なんて、思ってた時もありました!
めちゃくちゃ空いてた! 無事、密回避です。よかった〜!
お店に入ってすぐ、13番のお出迎えです!!!
見てください、機兵の足元。
なんと十郎と五百里がいるんです。対比するとこのくらいの大きさになるのか…と妙な感動。
いやこんなん足元にいるだけでそりゃ死にますわ。逃げられんもん。
そんなことを考えながらも、よくよく見ると機兵のコックピットが光っていて「あぁ、誰か(13番なので十郎だろうけど)乗っているのかな」なんてことも思ったり。
第2世代って装甲が厚くて重いっていうけど、腰の位置が高いので重心は高めにありますよね。まぁ人間と違って内臓がないので移動用に足が長い方が有用ってことなんでしょう。
通されたお席は、由貴ちゃんのイラストと、コラボカフェイラストのデフォルメされた網口くんでした。
カップルの組み合わせだけかと思いきや、見回してみると比治山くんと慶太郎の席や、兎美と恵の席もあり、仲のいい子達で組んでくれているのも嬉しいところ。
また、真ん中の島には声優さんのサイン色紙が! 写真NG表示がなかったのでこちらもパシャリ。それぞれキャラの個性に合った一言が添えてあってほっこりしました。一番笑ったのは東雲諒子を担当された早見沙織さんの「頭が…」でしたね。そうだね、諒子さんずっと頭痛かったもんね…
店内BGMは十三機兵防衛圏サウンドトラックがかかっていました。
滞在中に「渚のバカンス」(サントラだとSeaside Vacationか)が流れてきたのが一番嬉しかったですね! サントラ欲しい!!!
気を取り直して。メニューは比治山くんの焼きそばパンプレート、奈津乃とBJのスイーツプレート。
ドリンクは如月兎美と堂路桐子をオーダー。
そもそも桐子さんドリンクを飲みたくて行ったようなものなんですよね。妙に好きなんです、桐子さん。
お味の方は、普通に美味しかったです。奈津乃とBJのプレートは結構見た目が青かったり煙ってたりとドギマギするんですが 笑 ドライアイスで煙ってるの見た時はケラケラ笑ってしまった…今思えば、テンションがおかしかった…
兎美ドリンクは甘いけど、そこまでくどくなくて飲みやすい印象。ただ入ってたベリー系がみんな氷にへばりついててなかなか取れない!笑 溶けるまで待ってたら食事が終わってしまった。
甘さで言えば桐子さんドリンクの底の方が甘かった。たぶん、あれがバイオレットシロップだと思うんですが…エルダーフラワーシロップはもうどこだか分からん…
意図した訳ではないのですが、ドリンク二人ともおさげ頭だったのでパンやらマシュマロやらがドン!と2本、突き刺さっている見た目がシュール。キャラは二人とも華奢なのにドリンクはやたらと迫力がある。
それから、ドリンクを頼むとついてくるコースター。絵柄はランダムなのですが、今回は十郎と薬師寺が来てくれました! 単体でものすごく好きってキャラじゃないけど、セットでくるとなんだか嬉しい。ちなみに、一定金額以上でもらえるポストカードは由貴ちゃんとオールキャラの2枚でした。由貴ちゃん好きなのでこれは素直に嬉しい(最初に席に通された時も実は嬉しかった)。
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はい、ということで今回はネタバレなしの感想+コラボカフェレポートでした。
それにしてもおかしい。ネタバレなしなのにこの長さ…どういうことなんだろう…
うぅぅ…次回、十三機兵防衛圏ネタバレありの感想です!!!
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