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アンナチュラる+みう404

こんばんはー!

久しぶりに感想ブログ書きます、森戸です。

今日はですねぇ、タイトルの通り、話題のドラマ2本立てで参ります。


『アンナチュラル』

『MIU404』


あの、たいっっっへん申し訳ないことに、そもそも森戸はドラマというか、実写があまり得意ではなくかったんです。アニメーションならオーバーな仕草も気にならないけど、実写はリアルすぎて演技が浮いて見えちゃう気がして。それこそドラマで観てたのは『相棒』くらいかも…(ちなみに相棒で好きなのは最初の相棒・亀山くんです)

そんなこともあって、リアタイで観るような熱心な視聴者ではなかったのですが…これがとんでもなく面白くて! 勧められたとき、断らなくてよかった。本当によかった。

どちらのドラマも基本の骨組みはミステリだと思うんですよね。1話完結型でありながら根底にひとつ大きな謎があって少しずつ伏線を回収していくタイプ。みんな大好きだけど、いざやろうと思うと難しいやつ。



* * *


アンナチュラルは、法医解剖医である主人公が勤めるUDIラボに日々運び込まれてくる(あるいは協力要請をされた先の)ご遺体の不自然な点から真実を掴みつつ人間ドラマも描く。個人的に一番好きな話は第7話「殺人遊戯」です。わたしだっていじめの恨みで自殺するなら遺書にいじめた人間の名前をデカデカと書くくらいする。でも、それをやったって主人公が言うように、いじめた人間にはこちらの言葉なんて「届かない」んだよなぁって、馬鹿らしくなるんだよね。一番身近に感じられる話でした。


そんなアンナチュラルの主演は石原さとみさん(わ、わたしでも聞いたことがある人だー!)

この石原さん演じる主人公の法医解剖医・三澄ミコトが登場人物の中では一番タフでかっこいい。理知的で、優しくて、軸があって、正義を曲げない、人の尊厳を大切にできる人物として描かれるミコト。そんな彼女が法医学の敵とするのが「不条理な死」――彼女は最終話まで全力でそれと戦い抜きます。物語に終止符が打たれたとしても、本質的にその戦いに終わりはありません。それが分かっていて、それでも彼女は法医学に進むと決めたときすでに生涯をかけて戦い続けることを選択しているんですね。


他の登場人物もそれぞれ大変魅力的です。

ミコトの同僚で臨床検査技師の東海林(しょうじ)夕子は「異性間交流会(※いわゆる合コン)」に精を出す女性ですが、ミコトと東海林の掛け合いが非常に軽妙で好きですねー!

第6話「友達じゃない」は言わずと知れた東海林メイン回ですが、これ、すっごい好き。タイトルも色んな人にかかっているのはもちろん、東海林が1話からミコトに絡んでいた「異性間交流会」がらみの話だってのも話がスムーズですごく素敵。どこにも違和感がない。ところで、公式サイト見て初めてしょうじの字が東海林って知って。え、読めなかったんですけど。これしょうじって読むんですか、すごいな。

久部六郎はUDIラボのバイト記録員。開業医のお家のお坊ちゃんで自分探しのため休学中の医学生で、かつ、週刊誌からのスパイという属性過多な人物。うーん、根っこがいい子で育ちの良さを隠し切れていないのがまたお坊ちゃん〜〜〜という感じ。

彼はそこそこどのエピソードでも関わりが深いんですけど…第2話「死にたがりの手紙」は好きな話です。ミコトとふたりで危機に瀕する場面では手に汗握りました。あとはやっぱり第8話「遥かなる我が家」ですかね。みんなの「帰る場所」「ホーム」をテーマとした話で、彼が「帰るべき場所」に帰れたご遺体を知って涙したシーンは必見です。

この流れなので次はUDIラボ所長の神倉保夫。神倉さんいい人なんですよ〜! 東海林には散々「天下り」ってからかわれるけど、そんな事実はどこにもなくて。厚労省時代、大規模災害(津波)で身元不明のご遺体を山ほど見て、もうこんな「どこにも帰れない」人を出しちゃいけないって奔走した結果、本当にしたかったことは叶わずともUDIをなんとか立ち上げたという熱い人物。普段は日和ってんなぁ〜!という印象を持たせつつやるときはやる、かっこいい所長です。そんなかっこいい所長が見れるのは第8話「遥かなる我が家」と第10話「旅の終わり」になります。

そしてこの人を語らずしてアンナチュラルは語れない、中堂系。口が悪くて態度も悪くて感じも悪いで三拍子揃った横柄なオラオラ系、同僚にしたくなさナンバーワンを文句なしにかっさらっていくような人物ですが、話が進むにつれて「実は8年前に殺された恋人の死の真実を今も追っている」と言う一途さを発揮してきます。誰に嫌われても勘違いされてもいいけど彼女のことだけは諦めきれないし犯人は許せないし、もはや米津玄師さん歌う主題歌『Lemon』は中堂系のイメソン。なんだこの男。こちらの情緒をどうしたいのか。ギャップで死にそうなんだが???(見ている最中は「中堂さん意外と人の心がある!」と騒いでいた)

あとは中堂系を訴える系同僚の坂本誠(臨床検査技師)と、話にものすごく絡むわけでもないのに圧倒的な存在感を放つ葬儀屋・木林南雲ですかね…いやホント木林さんの存在感なんなん…



* * *


MIU404は刑事バディものミステリ。アンナチュラルから同じ制作陣で臨んだドラマとして前評判もすごかったはず。ただ、このコロナ禍で色々と調整を余儀なくされたとか。

一番印象深いエピソードを選ぶのが非常に難しいほど、どれも濃厚で密度が高いドラマでした。それでも敢えて、敢えて言うなら。第4話「ミリオンダラー・ガール」、第8話「君の笑顔」、第9話「或る一人の死」の完成度が凄まじかった。でも第7話「現在地」も好きなんだよなぁ、エンタメしてるし陣場さんのスーツもかっこいいし。


主役のひとりを勤める綾野剛さん。彼が演じる伊吹藍がすっっっごい好きです! 彼の語録は「テンション上がってきたァ〜〜〜!」「キャッキャうふふ♡」「君にメロメロメロンパーン」「きゅるきゅる♡」「ガードわんこです」「メケメケフェレット!!!」など数多くありますが、もう、彼のこの言動に観ている間は何度救われたことか…シリアスで精神的に不安定なストーリーも彼がいることで乗り越えられた…ありがとう伊吹…

信じてもらったことで救われたことがあるからこそ、人を「信じる」と決めた伊吹。そんな彼に救われる人もいるだろうと思える人物ですが、だからこそ第8話が辛い…「いつなら止められた?」と問いかける伊吹に「いつだろうと止まらかった、止まらないだけの覚悟を持っている」と返す犯人…でもあなた、伊吹が来たから、彼だったから、本当のこと話したでしょ…彼に背負わせるには酷だと思ったから話したでしょぉおお…小日向さんの演技が凄すぎてもうダメ…

もうひとりの主役は星野源さん演じる志摩一未。「俺は他人も自分も信じない」と言い切る彼は、過去にふかーい傷を負った傷心の男であります。彼の過去話である第6話で、その傷を伊吹が掬ってくれると言う、もう、その、なんなんこのバディ…

最初の噛み合わなさから7話8話9話のよきバディっぷりが目に眩しい。なんですぐに「天草四郎」って出てくるの志摩ちゃん…特に、第9話の「間に合った」とき伊吹とハムちゃんをまとめて抱きしめたシーンは本当に心が震えましたね…あまりに美しくて…なのになんで…10話以降のエピソードまじ鬼畜……あぁ、9話と言えば、ハムちゃんこと羽野麦の「ありがとう、一緒に戦ってくれて」も名台詞でしたね。

麻生久美子さん演じる桔梗ゆづるは伊吹・志摩コンビの所属する第4機動捜査隊の隊長。初の女隊長という男所帯で戦う紅一点でもあります。美人で仕事もできて気高くて優しさもあって可愛いとかとんでもない人物です。桔梗さんの可愛いところや面倒見のいいところを言いふらしたい。警察にタレコミをしたせいで裏の人間に狙われてしまった羽野麦を個人的に匿っているという設定に桔梗さんの正義と優しさ、そして警察組織のやるせなさがギュッと詰まっています。

主役ふたりの同僚・陣場耕平(橋本じゅんさん)、九重世人(岡田健史さん)は4機捜のもうひとつのコンビ。第9話の陣場さんの顔面配備は必見、必見です。それはそうと九重くんの成長っぷが眩しすぎて…最初のいけ好かないキャリアエリートはどこに置いてきたの…?

あとやっぱり語らないといけないのは菅田将暉さん演じる久住ですかね…語れないんですけどね…一個だけ言うなら「お前たちの物語にはならない」ですかね…ホントそれ「完璧」じゃん……


主題歌はアンナチュラルから引き続き米津玄師さんで『感電』です。感電、めっちゃ好き。でもめっちゃくちゃ歌いづらい。むり。サビの部分では主役ふたりがふっと自然に浮かびます。ただ…2番のサビで浮かぶのは第4話の主役と言っても過言ではない青池透子(美村里江さん)なんですね。たった1話出てきただけにも関わらず大きな爪痕を残していった彼女の、高速バスの窓から荷物を見送ったその青白い横顔が、火花のようにちらついて離れない、そんな迫力のある演技でした。



* * *


最近、食べ物を選ぶときに作品が浮かぶことが多くなりました。

Lemonを聞くとミコトが天丼を頬張る姿が浮かぶし、機捜うどんとメロンパンだし、ピザはプロメアだし、アップルパイとシチューは鋼の錬金術師だし、カレーとコーヒーはペルソナ5だし、カツ丼はユーリ!!! on ICE とヒロアカの緑谷出久で、焼き鳥はホークス、蕎麦は轟焦凍…みたいな(ヒロアカが多いのは各キャラに好物の設定があるから)

あんまり食に強い興味がなかったんですが、こう言う方面から興味持てるのも悪くないなーって思います。文章書くのに興味なさすぎて食事シーンが味気ないと言うか、料理の幅もないし美味しくなさそうなの課題だったんで…


まぁそれはさておき。

アンナチュラルとMIU404を観てドラマもいいなーと思ったのでこれからもっと色々観ていきたいです。シナリオの野木さん繋がりで『重版出来!』も観ましたがいいですね。沼田さん回が大好きです。ちなみにアンナチュラルで神倉所長を演じた松重豊さんも、MIU404で元刑事のガマさんを熱演した小日向文世さんも出演しています。小日向さんの演じる三蔵山先生、アツいんですよ…凄まじい…観てくれ…


あー、全然関係ないけど温泉行きたい。

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