top of page

無力者の賛歌

ブログではご無沙汰してました。

えぇまあ、ちょっとゴッタゴッタしてまして…もう少し言うと森戸の疲労度が高まりすぎてストレスマッハでほぼ死んでるというか…

これはもう仕方がないことな上、自分では改善しようもないので選べるコマンドはひたすら「耐える」のみ。切実に癒しが欲しい…のに、コロナでヒロアカ展(半年楽しみにしていた)にも行けないし、諸々のせいで創作する体力も足りない!!!

ぐぬぬ……

ということで、テンション維持のため新しい作品に触れることにしました!


『ワールドトリガー』葦原大介/著

フゥーーー⤴︎⤴︎⤴︎ そう、こういう時こそ少年漫画ですよ!

努力でどうにもならない素質の差がある。埋まらない力量の差がある。それでも、その差は諦めていい理由にはならない――いやぁこれはいい、いいですよ。

商業誌ベースであるからして一定以上の上手さは過不足なく備えているという前提の上で、ですが(語弊を恐れず言うならば)絵が「特別」上手いわけでも、物語性が「ずば抜けて」いるわけでもない。でも、確かにおもしろい!

こういうのがあるから漫画はおもしろいんですよね。漫画としての構成が上手いとか巧いとかじゃないのに、それでも魅せられる作品がある。絵柄で言えばテニスの王子様系列(※独断と偏見による)。小説とかでは難しい作品だと思うけど、話自体に動きがなくても戦闘シーンが多く絵面が常に動的なので気にならないし、そういう点からすると漫画らしい漫画と言えるのかも。

かと言って、戦闘シーンも無駄に長いのではなく、一本筋の通った目標があって、かつ、連続して戦闘をすることへの無意味さがない。合理的というか、ルールが明確でそれに則っている状態なので疑問の生まれる余地がない。そしてルールがあるということは、一歩間違うとマンネリ化する危険性を孕みつつも非常に安定した土台があるということ。こうなるともう一種のスポーツ観戦の感覚に近い。

この作品の優れたところは、主人公を絶対的な逆境に置き「戦術」を軸にした点、それから膠着しがちな展開を打開する方法が常にあるという点だと思う。

ルール(日常)とルール外(非日常)が隣り合わせで、非日常はルールの都合を加味しない。アフトクラトル編やガロプラ編が非日常の例。

ただこれも現時点では迅さんがいるので完全には切り離せないんだよなぁ。必死に漕ぎ着けてるところ本当に申し訳ないのだけどどうしても予定調和感が拭えない。でも遠征にはたぶん迅さんいかないから、未来視のない環境で完全不意打ち食らうってのもあり得るわけで。密かにこの展開を待ち望んでいるのですが…どうなりますかね! ワクワク。

でも、遠征本当にすんなり行くかなーってのもあって。行く前に試験以外にもうひと波乱くらいありそうだなー?なんて、わたしのサイドエフェクトが囁いてるので。果たして三雲隊は無事に出発できるのだろうか…


ランク戦

ワールドトリガー最大の魅力ことランク戦! これを語らずしてワールドトリガーは語れない。いやガチで。

ランク戦で一番好きなのはラウンド5 vs香取隊・柿崎隊! ワイヤー殺法の初出戦ですね。派手に勝つし、みんな活躍するし、なにより遊真がカッコいい。解説の時枝先輩も地味にいいし、出水先輩の「ご愁傷様としか言いようがない」は大いに笑った。まったくもってその通りが過ぎる。

香取葉子は努力や我慢が嫌いだし報われる保証のない努力はもっと嫌いだけどそんなことより華が傷つく方がもっともっと嫌いで、でも華はそういうことには頓着しないように見せかけられる人間で、そんな華をひとりにしないためなら努力も我慢もやってやれる。

そんなお互いがお互いを勝手に大切にしている関係なのが窺えるラウンド5、好きにならざるを得ないでしょう。ワイヤーを利用し返したのも、次のランク戦でワイヤーを嫌々ながら取り入れたのも、彼女の変化と強さを表していてとても好き。

他にも修の初参戦時の諏訪さんのセリフ「最後の最後で……エースが囮かよ……!!」一連の流れがいいですよね。この時の遊真の表情のあどけなさも好き。

ランク戦ラウンド3は太刀川さんの解説がよきでしたね。意外としっかり解説してるし、不真面目1位の嫌味かと思えば負けの本質突いてくるし。それから最後の那須さんの「悔しいわ」がシンプルにいい。

ラウンド6 vs生駒隊・王子隊も大好き。イコさんのカメラ目線ヤバい。しかし王子のつけた渾名に誰もツッコまないの、それはそれでおもしろい。分かれば気にしないって、さてはみんな案外ガサツだな? ひとつ間違えば親父ギャグっぽくなってしまうところを堪えているのはその顔面偏差値の高さと人を食ったようなお茶目な性格のおかげであって、他のキャラでは許されませんよ。

それにしてもB級ランク戦最終戦でのヒュース、活躍がえげつなかったですね。サラッと生駒旋空躱すとことかヤバない? ヤバかった。しかもその後アイビスも防ぐし。普通、家越し生駒旋空躱したら気ぃ緩むでしょ。並の人間なら次点のアイビスで即緊急脱出待ったなしでしょ。いやちょっと待ってそもそも並の人間は家越し生駒旋空を躱せない。

この一連のシークエンスで地味に好きなのが王子の「なんであれで死なないんだろうね……」なんですけど、初見のときこの台詞でめっちゃ笑ったし、読み返すときもこれを見るためにページ開いてるまである。普通死んでる。

最終戦は解説(解説?)の小南先輩に感情移入度MAXで「そうですウチの子スゴイんです」ってドヤ顔してしまう。どこ目線なんだ。落ち着けわたしは玉狛支部の人間でもなければ、ボーダーの関係者でもない。

各回、ランク戦の振り返りがべらぼうにおもしろいのが凄いよね。兎にも角にも、修の「弱さ」が映える戦術・演出が上手いんだよな。解説で修が褒められがちなのは、解説しないと彼の果たした役割が分かりにくいから。初戦から最終戦までに度々位置取りで褒められてるのが地味に嬉しい。あの子、ポイントを獲ったとか、分りやすい活躍は滅多にしないからね…

弱さを事実のままにして、それでいて条件達成のためのポイントを得られるよう調整してるってホント頭の中どうなってるんだろう。


キャラクターデザイン

小南先輩のトリオン体が好きです。

前髪パッツンかわいい。なんだあの羽みたいな癖毛は。増えてる。かわいい。それからあのライムグリーンの戦闘服、赤とかオレンジとかの熱血系と青や紫のインテリ寒色系が多い中ではよく目立つけど、髪の色に似合ってて素敵。手首周りのデザインが遊真のと似通っててよき。

遊真のもあれかわいいよね。隊服。カッコよさよりかわいさを前面に押し出したデザイン、さすが栞ちゃん分かってる…! 空閑は外見をかわいいで固めても余りあるカッコよさがあるので…あれ以上カッコよくなると死人が出るので…とはいえギャップがエグくてやっぱり死人は出ていそうだけど。

他には髪を縛った菊池原くんが地味に好きで。髪下ろしてるときはそうでもないんですけど、縛ると途端にこう…アイドルを応援するような胸のときめきが湧き上がってくるというか…サイリウム振りながら「きくっちー!」って言って嫌がられるまでがファンサな感じの…栞ちゃんの渾名はなんか頭に残るよね(そういう話だったっけ)風間隊だと三上ちゃんも好き。

香取ちゃんのトリオン体も好きですね。耳の…あれ何なんだろう。ヘッドフォンみたいな…トランシーバー? あれが好き。なんかもうあの隊服は「香取のためにデザインされた」っていうのが前面に出てていっそ潔い。男ふたりにはアホほど似合わん。かわいそう。

それから諏訪さん! 好きっ!!! 修のランク戦へ初参戦したvs荒船隊・諏訪隊、ヘッドショットに対する諏訪さんの防御一点読みという胆力(桜子さんさすがのワードチョイス。アニメで緑川へ単語解説してたのはよかったですね)。もっと年嵩だと思ってたのですが意外にも21歳とまだ酒もタバコも解禁されたばかりなお年頃。う、初々しさがない…ありゃこっそりやってたな。香取ちゃんとの相性が良さそうで諏訪7番隊めちゃめちゃ楽しみ。

一方であんまりピンとこないのは意外にも人気がありそうな那須隊。

ここも隊服が隊長の那須さんに似合うように全振りされてるんですよね。くまちゃん、あんまり似合ってない…日浦の後釜に指名された出穂もたぶんそんなに似合わない…もっと個性に合わせてカスタムすれば似合うだろうに。でもそれをせずに敢えて「お揃い感」を大事にしてるのかもと思えば、それはそれで仲良しでかわいいね。でもやっぱりあんまり似合ってないよ…

チームとして万遍なく好きなのは影浦隊だったり。

オペのヒカリちゃんがまたいい味出してるんですよね。絵馬くんは初心かわいいし、ゾエさんもめちゃ頼りになる男だし、不器用だけど絶対愛されて育ってきたんだなって分かるカゲも愛しい。

デザインというか、キャラクター造形でお気に入りなのは生駒さん!

なんかもう好き。出てくるだけでおもしろい。常におもしろい。さすが。同時に、関西出身の友人の「自分の振った笑い(話のネタ)には責任を持て。相手の力量に見合ったものだけを振れ。相手が上手く返せなければ回収しろ。それが相手の力量を見誤った責任だ。それはそうと関東の人間の会話は無責任すぎて最初びっくりした」という言葉を思い出さざるを得なくて…

これを思うと生駒隊はメンバーを信頼しているんだなぁ(笑いのテンポという意味で)と、ほんわかする。それでいいのかはともかくとして。しかしこのチームでやっていける関西人じゃない海くんすげぇ。あー、生駒隊のテンポのいい会話、ラジオとかで聞いてたい。絶対癒しじゃないですか。

そうそう。三輪先輩が誰かに似てるなー?とずっと思っていて、この間ハッと思いついたんですよ。あれだ、家庭教師ヒットマンREBORN!の雲雀恭弥さんだって…(緊急脱出)


心理描写

印象的なのは21巻でヒュースから「オレは 千佳は人を撃てると思っている」と言われた千佳が屋上で自分の醜さと向き合うシーン。その後の展開はちょっとベタかなと思わないでもないけど、いいんです。少年漫画はベタでなんぼ。王道から外れるのは高度過ぎる芸当ですからね…

というか、この漫画、主要人物の心理描写なさすぎてぜんっぜん分からん!!!!! まともな心理描写ってここくらいでは?

でも一番分からないのは、修、お前だよ…!

なんで現状開示されている情報では家庭教師をしていただけのはずの男に頼まれただけで命張ってまで千佳を守ろうとしてるの? 冷や汗と図太さと面倒見と常識非常識そのメンタリティの歪さ is 何。

いや、千佳を守るのは「ぼくがそうするべきだと思ったから」だとは思うんですよ。ヤツはそういう人間なので。

三雲修という少年は、頭脳派戦略家として戦況をコントロールしてみせるにも関わらず、瞬間的な観点においては結構常に目の前のことしか見ていないんじゃないだろうか。その時その時の判断で自分が「正しい」と信じたもののためならばどこまでも突っ走ってしまえる、危うさがある。

彼が千佳を守るのは、かつて彼女を守る役割を与えられたのが彼しかいなかったから。彼女が他者の手を拒んだから。その他大勢より身内を優先するのは、使命を共有する他のボーダー隊員の手があるから。つまりその使命を全うするのが自分でなくとも構わないから。

千佳が安全圏にいさえすれば修は積極的に「自分で決めた、自分のするべきこと」として救助を行う。たとえ自分にその力が無い(足りない)としても。ヤツは川に溺れた人を助けるのに(二次災害を考慮に入れてもなお)川に飛び込みレスキュー隊員に怒られる(最悪助けに入った修だけ死ぬ)、そういう人間だよ…

色んなところがおかしいけど、特におかしいのは、瞬間的に定めた「するべきこと」へ対する平等さだと思う。等しく、後にあるもの先にあるものどちらが重いも軽いもなく、目の前の事だけが最優先となる。しかもコマンドは全力投球のみ。

そして読み返しての気づきなんですが。

修は、遊真のどうしてボーダーに入ったのか? という問い(2巻)に対して「何もできない自分に腹が立ったからだ」と答える。これをもう少し分解すると「雨取麟児が去った時、ただ置いていかれるしかなかった自分に腹が立った」なのかなと。

何もできないまま、命を懸ける(賭ける)ことさえできないまま蚊帳の外に置いていかれるのはもう嫌だと。力無き者だとしても動くことは自由なのだと、意思を持って行動を選択するのだと。もともとそういう性質の三雲修という少年が今のガンギマリペンチ不法侵入野郎になるような、決意の発端だったのかもなぁなどと思いました。


それで言うと空閑も結構謎なんだよなぁ。たぶんわたしが修のチーム勧誘(3巻)をそれほど魅力に感じてないからなんだろうけど。

たぶんあの時点での空閑は「ほっとくとこいつら死にそうだし目的もないしぶっちゃけ戻っても残ってもどっちでもいいから乗っとくか」くらいのノリだったと思う。

だからリーダーは自分ではなく発起人である修が務めるべきだと考えるし、そうでなければならないと言葉にもする。これは「お前に命を預けるぞ」という意思表示であり、「お前が引き込んだんだぞ」という責任の所在の明確化でもある。それでいて自分が責任を取らないという意味ではなく、戦場に生きた先達として「修の方が向いてる」と判断し、なおかつ、こいつになら自分の命運を預けてみてもいいと思ったということ。同時に、責任とはそうして取るのだと教えているようにも感じられるし、それができないヤツのチームには入れないと修を試してもいるんじゃなかろうか。

で、ここまではまぁいいんですよ。分からないのはこっから。

ちょっと遊真さん、緑川に激オコ事件唐突じゃありません? こちとらびっくりしたんですが。びっくりしたんですが(2回目)。

え、なに、お前いきなりそんなパーソナルスペースの内側に入れちゃったの。いつの間に入れてたの。なんかそんな…なんか…あったっけ? なんにもなくない???

ここまでくるともう「預けてみてもいいかな」「楽しそうだしアリかな」という興味の域を越えてますよね。いっそ「おれの隊長はオサムだけ」くらいの強火っぷり。これでまだお互いを相棒とは呼んでないんだぜ…訳分かんなくない?

いやね、うん「声をかけたのが三雲修だからこそ空閑遊真は玄界に残った」のは確かなんですが、あくまでそれは彼が空閑にとって信用に値する人間だったからで。それがほんのひと月かそこらで「ほんとならオサム本人がおまえをどうにかするところだけど」我慢ならなくてボッコボコにしちゃうように……なります? 緑川のつまんないウソがムカついたからってのは、さすがに理由としてはちと弱いよな。どうみても修を貶されて憤ってる。

第二次侵攻後はね、まだ分かるんですよ。やっぱりレプリカ先生の存在が大きすぎたから別離によって多かれ少なかれ関係は変化する。いやそもそもレプリカが居なくなったのも遊真が「オサムとチカを守れ」ってオーダーを出したからなんですが(そしてそれに100%応えたレプリカ先生、マジでかっこよすぎる…)それを差し引いても変化は必然だ。

レプリカ離脱後は遊真のメンタルの安定度が磐石に進化しててヤバヤバのヤバなんですけど、これはある意味ひとり立ちなのかもなって。無意識の甘えが抜けたというか。大人になったんですよ。今の遊真って強者の余裕と大人の余裕とが相まってイケメン度がエグいことになってる気がするんですが、気のせいですかね……

そんなこんなで分かることと言えば遊真がテライケメンであるということくらいな中でも、彼の場合、理解ができないのではなく腹の内は簡単には明かさない印象で、程よいエッセンスに感じるから不思議だ。


考察みたいな何か

三門、三雲、三輪で「三」がついてる名前が多いのが地味に気にかかってるんですよね。なにかあるんでしょうか。同盟国も「三」つだったし。でもボーダーのイメージはマークが立方体なのもあって四角で安定した形で権力的。三雲隊はヒュースを入れると(オペレーターを除いて)4人になるし、元々は迅さんも変則的ながらそこに入ると思われるので「三」であり「四」というか。うーん、考えすぎな気がしてきました。

ところで、三門市の人口28万人って結構多いですよね。大都市とまではさすがに言えないけど、中規模都市としてはそこそこ人がいる。地方都市なら10万人がひとつのラインなので。多分第一次侵攻後も20万には乗ってるんじゃないかな。

第一次侵攻時はボーダーの初動が遅れて(遅らせて)被害が出たってより、少数精鋭すぎて単純に手が足りてないところから零れ落ちてったんじゃなかろうか。個がどれだけ強くても同時に他の場所へ対処はできないから。

まぁ確かにいきなり市街地ど真ん中でドンパチはできなかったと思うから、迅さんのサイドエフェクトで市民に受け入れられやすい登場位置くらいは選んだだろうけど(受け入れられなければ将来的に被害はもっと出る)、被害が相応に大きくなるまで一切動かなかったってのも考えにくいかなー?と。そういうの向いてないでしょ、特に旧ボーダーの人たち。

確かに清廉潔白ピュアホワイトな「正義の味方」では絶対にない。組織が大きくなればなるほどそういう面は捨てられないので、今のボーダーは清濁併呑なのは明白です。だけど逆に考えれば、組織が大きくなってから(あるいは5年前の同盟国に与して仲間が大勢亡くなってから)今のようになった可能性が高い。

これは根付さんがいつ入ったのかにもよるんですけど、鬼怒田さんも含めて空閑有吾のこと知らなかったので古参ではなさそうですよね。そして第一次大規模侵攻前に鬼怒田さんはともかく根付さんが明らかに怪しさしかない謎の組織に入ってくれるかという疑問と、信頼できるか分からない人員をそんな時期に入れるかという疑問が。そしてあからさますぎると逆に信用失墜する恐れが大きくリスクも高い。だのに、侵攻後3ヶ月の嵐山・柿崎の入隊会見時には根付さんがいるので本当に分からない…

ひとまずは「第一次侵攻時、わざと被害甚大にしてボーダーを必要不可欠な存在として知らしめたわけではない」と仮定しようと思います。いやまぁかなり願望入ってますけど。だって主人公の所属する組織がそんなブラックっぷりってちょっと悲しくないですか…ここは天下の少年漫画ですよ…(そんなのお構いなしのだってあるけどさぁ)


ボーダーの名称を初めて目にしたときの印象って実は「橋渡し役」だったんですよね。境界に立つ人というイメージで。境界線(最前線の絶対防衛ライン)を守る人々という意味合いでプロパガンダしているみたいですけど、橋渡し役が元々の意味だったのは19巻で出てくる旧ボーダーの理念からも明らか。

修が橋を好きなのも、玉狛支部に橋があるのもあからさまな示唆なので、この先どう転んでも最後に行き着く先は修たち三雲隊が玄界と近界をつなぐ架け橋になるんでしょう。このことから、城戸司令の「真の目的」もそのあたりにあるんだろうなぁと。案外あの人、近界に探しに行きたい人でもいるんじゃないかな?

ボーダーが遠征で何を行っているのか。城戸司令は何をしたいのか。結構このへんは三輪隊が遠征に行ったことがあるか否かで別れると思うんですよ。

まず、三輪はA級になった時点で絶対に遠征部隊入りを希望しますよね。街を守るではなく近界民を滅ぼすならその方がいい。でも、彼のその危うさは上層部も了承しているはずなので、普通の組織ならまず三輪は真っ先に遠征から「外す」けど、なりふり構わず殺してこいってんなら話は別。人道無視してでも三輪を入れるね。特別命令しなくとも自分の意志で壊れるまで殺戮を繰り返す兵士だなんて都合が良すぎるもの。

現時点では三輪隊は遠征行ってないっぽい(推定)し、おそらく城戸司令は「命令が通らない可能性のある駒」を遠征へは送りこんでいないんでしょう。まぁ一緒に遠征へ行く部隊からすれば生存率にかかわる文字通り死活問題なわけだから当然と言えば当然なんですが、そこもどうでもいいって考えならありえなくない、けど、それをしていないことから城戸司令が理性を手放してないことが分かります。

そして未来視のサイドエフェクトを持つ迅さんが4巻で言った「うちの後輩たちは 城戸さんの『真の目的』のためにもいつか必ず役に立つ」という台詞。橋渡し役を務めるだろう三雲隊が役立つような「真の目的」とはつまり、近界民と友好関係を築かなくては達成しえない、あるいは友好関係になることで成功が近づくことなんでしょう。棚ぼたでひょっこり叶うのかもしれませんが。

修がおそらく最初に橋をかけるのはアフトクラトルの神にされそうなヒュースのご主人。あの面倒見の鬼のことだから一度懐に入れたヒュース(の主)を放っておけるはずがない。出ている情報ではかなりの人徳者のようだし、修となら同盟組めるだろ。なんやかんやあってアフトクラトルも生まれ変わっちゃったりして。


アニメ

2ndシーズンまで完走しました! 序盤、ちょっとテンポが悪かったり作画がんん?ってところもありましたが楽しく鑑賞できました。というか、2ndシーズンの作画ヤバくないですか? いきなり劇場版始まったかと思ったんですけど。ガロプラのところとか構図や演出も凝ってて、何より色の使い方がすごく好き。青みがかった画面の時の肌の色がすごく綺麗で、めっちゃ力入ってんなァ〜〜〜!って思う。贔屓目かもしれないけど、ハッと息を呑むような麗しい画面って空閑のアップが多いんだよな…

OP・EDで一番好きなのはやっぱり2ndシーズンのOPですね! はァ〜かっこええ!!! 横から各隊員がスライドインしてくる(色を抑えているのがまたいい)画面で動くキャラを限定しているのが素敵。1stシーズンの振り返りはOPでしてねと言わんばかりの盛り込みっぷり。よくまとまってて何度でも見てられる。でもなんて歌いにくい歌なんだ…カラオケ行きてぇ…

そしてアニメならではの要素といえば、はい、そうです。オリジナル回です。

始まった時、間の取り方や構成などの演出が全然異なるので笑い転げました。だって第二次侵攻の前にあれだけイレギュラーゲートのせいで誘引がうまくいかず批判があった中で、被害もあって、それでも市外で話を作るんだ!? ってところでまずツッコミどころ満載だったし。ここまでオリジナル回が長いのってわたしBLEACHしか思いつかないんですけど。あの石田雨竜シナリオ。

そしてオリジナルキャラのゼノとリリス。ちょっとリリスにグレンラガンのニアみを感じる。色使いとか、性格とか。あと999のメーテル。背の低い男の子と背の高い女の子という組み合わせは王道ですからそこは「こう来たか」くらいだったんですが。ただゼノのトリオン兵の呼び出し方にはいきなりポケモンが始まったかと思いました。

そういえば、そこはかとなく香る上層部のゼーレ臭が…アニメだとさらに強化されているような気がします。笑う。

続いてアニメならではと言えば、「声」ですよね。

わたし、空閑の戦闘シーンの声がめちゃんこ好きなんですよ。調べたら女性声優さんなんですね。村中知さん。はぁ〜〜〜皆さん聞きました? あの2ndシーズンvs王子戦での冷え切った「さんてんめ」…素晴らしくないですか。そうですね、はい。もうね、わたし戦闘シーンで淡々と仕事をこなしていく空閑遊真が大好きで。本当にカッコいい…イケメン度が限界突破してる…

声がつくことで好きになったのは宇佐美先輩かな。あのノリは文字だけでは表現しづらい。同じ理由で太刀川隊オペレーターの国近先輩も。実況のときの「解説席には当真くんとゾエさーん」「18歳アホの子トリオでお送りしま〜す」が、めっかわだった。アホの子トリオがかわいい。北添の「自分は成績真ん中の方」という主張をサラッと流してランク戦に入るところが地味にツボ。有能。

声優キャストを見てびっくりしたのは花澤香菜さん。3月のライオンでふわふわ綿飴みたいなかわいいひなちゃんを演じた花澤さんが、あのプライドの塊みたいな木虎を…!? みたいな。イメージ違いすぎて、声優さんって本当に芸風が広いんだなとしみじみしてしまいましたよ。福山潤さんは十三機兵防衛圏で覚えましたが、烏丸先輩だとは気づきませんでした。あと主人公の修の声もキャスティング見たとき目玉飛び出るかと思いました。か、梶裕貴…!? みたいな。着々と知ってる声優さんが増えていっていてなんだか感慨深いですが、ヒロアカでは作中屈指のイケメン枠の轟焦凍を演じられていたので、あの冴えないメガネ(中身がパンドラボックス)が轟くんと結びつかなくてですね…

ヒロアカ繋がりで、キャスティング見る前になんとかかんとか気づいたのは迅さんです。中村悠一さんですね。聞き慣れてくるとなかなか特徴のあるお声でいらっしゃる。

それから岡本信彦さん。かっちゃん(爆豪勝己)と爽やか嵐山さんとがこう…繋がらなくて…でも言われてみれば確かにそうだなってなる…声優さんスゴイ…

その一方で、王子一彰は声聞いて10秒で分かりました。なんかわたし石田彰センサーでもついてるのか? ってくらいあの方の声は聞き分けできるんですけど。母音の伸び方が特徴的ですよね。でも、石田さんなんかはたぶん「石田彰らしい声を」っていうオーダーが出てるんでしょう。それだけのネームバリューがある。そもそも石田さんの声、王子のイメージにめちゃくちゃ合うので文句の出ようがない。

後から気づいたのは林道支部長のお声を担当してらした藤原啓治さんでした。なんかハガレンのヒューズさんに似てる…?って。見た目も似てるので、そのイメージに引きづられてるのかと思って迷いましたが調べたらビンゴ。それ以降、林道支部長のことは心の中で「癖のないマース・ヒューズ」と呼んでいます。藤原さんがお亡くなりになったのはニュースで存じ上げていましたがやはり寂しいですね…


最後に

本当に、連載中の作品は続きが気になって仕方ないですね。幸せなことです。

まずは選抜試験を無事に乗り切って欲しいし葦原先生は体に気をつけていただきたい。

では、またひとつ面白い作品に出会えた幸運に感謝を!





「なるべく相手が点を獲らないように 祈る」

「なむなむ」(かわいい)



タグ:

最新記事
アーカイブ
タグから検索
ソーシャルメディア
  • Facebook Basic Square
  • Twitter Basic Square
  • Google+ Basic Square
bottom of page